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天使のテンション

[935] きまぐれ天使 2011-07-23投稿




黙ってれば可愛いのにー…




なんて奴は
世の中にはたくさんいるから。





「てめぇが行けよ。」



「…はい。」



僕も、
そんな草食の皮をかぶった
肉食的な女の子に



毎日、毎日毎日、




パシられている。




出会いはクラス替えで。



先生に学級委員を頼まれた僕と
問題のあの子、雪ちゃんは
初めて言葉を交わした。



最初は単純に
可愛い子だな、と。



恋愛を想像したりもしたのに
そんな幸福はつかの間だった。



先生がどこかへ行った瞬間
彼女は別人になった。



「今日から、あんたより
あたしが上だから。」



「…え?」



先生が帰って来て、
唖然とする僕と
何かが変わった雪ちゃんに
プリントが渡された。



「ふたりとも、
1年間よろしく頼むな!」



先生は笑顔。
僕は複雑な笑顔。
彼女、雪ちゃんは


「は〜い!頑張ろうねっ、
ハシモト君っ?」



眩しいほどの笑顔だった。




「ゆ、雪ちゃん、
ソーダ買って来たよ…」



ぜぇぜぇ言いながら
僕はソーダを渡す。



「1分23秒…。おそい。」



なんで?!
なんでこの人こんなに
女王様でいられるの?!



「雪ちぁあああああん」



しかも隣のクラスから
異常生物がやってきた。



松田真央。
毎日、毎日毎日、


フラれてる人だ。



「ちっ、M田M男か。」



そして
雪ちゃんの本性を知る
選ばれし2人目だ。



「雪ちぁ〜ん、付き合っ…
なんだ君か、やっほー
ハシモッチ〜!」



きめっ。



しかも雪ちゃん消えたし。
忍者なの?




「雪ちぁんは?」



「消えました。
あなたも消えてください。」



「おっかしいなー?
雪ちぁんレーダーは
雪ちぁんがここにいるって
反応しているというのに!!」



キモいレーダーやめてぇえええ



「じゃあね、ハシモッチー!」



そのキモいあだ名的なのも
やめてぇえええぇえ



颯爽と消え去る松田君を遠目に
僕はひとり。



「やるな、ハシモッチー。」



あ、教卓の下から
雪ちゃんでてきた!
コイツっ!!!



「撃退時間、約5分。
ダメね。」




あぁ、黙ってれば可愛いのに。

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