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さくら前線 18 〜加害者と救世主〜

[282] うるは 2011-07-28投稿
私はどのくらいの時間泣いてただろう…
みんなは一旦家に帰って親に事情を話すらしい。私は隼人の病室305号室に行った。
隼人は…まだ眠っている…
早く隼人の声聞かせてよ…

そして今日は隼人は目を覚まさなかったー…。

次の日、私は向日葵を持って305号室に行った。

桜 「桜散っちゃったね。もうすぐ夏だよ」
向日葵を花瓶に入れた後私はそっと隼人の動かない手を握った。

桜 「夏休みになったらどこ行く?友美と太一くんはプール行くんだって!いいよね〜♪」
何を言っても無反応の隼人。

桜 「私、海行ってみたいな。隼人と二人…で…」
ポロポロ。目から雫が零れ落ちる。

桜 「あ…れ…おかしいな…楽しいこと考えてるはずなのに…なんで…涙が…」
涙は止まる気配を見せずどんどん溢れる…

桜 「ね…ごめんね…隼人…ごめんね…」
私の涙が隼人の頬をつたう…すると…

隼人 「さく…ら…」

桜 「隼…人? 聞こえる!?私だよっ!!」

隼人 「んで…泣いてんだ…」

桜 「ごめんなさい…本当にごめんなさい!!私のせいで隼人が…」

隼人 「あれは桜のせいじゃねぇーよ」
隼人は握っている手に少し力をこめ薄く微笑む。すると隼人はゆっくりだけど起き上がった。

桜 「もう起き上がって大丈夫なの?」

隼人 「あぁ。もう元気だ」…嘘つき…本当は痛くて痛くてたまらないくせに…
痛くて顔が少し歪んでるのがわかるよ…

隼人 「…んだよ。いてぇーだろ」

桜 「…」

隼人 「つーかお前重い…」
桜 「…」
私は無意識のうちに隼人を押し倒して馬乗りになっていた…

隼人 「…また泣いてるのか?」

桜 「うぅ…ふっ…ぐすっ…」

隼人 「あれ桜のせいじゃねぇーってば」
隼人はフッと小さく笑う。

桜 「んで笑えんの…私は隼人を殺したんだよ?加害者なんだよ!?」

隼人 「桜は加害者なんかじゃねぇ」

桜 「じゃあそれ以外なんて言えばいいの!?」

隼人 「救世主」
え?

隼人 「桜は救世主だよ」

桜 「隼人を殺したのに私が救世主?」

隼人 「桜と出会ったとき俺は生まれ変わったんだ…」

それは隼人の知られざる過去ー…。

感想

  • 41342:いい話ですね・゜・(つД`)・゜・[2011-07-30]
  • 41343:うんうん!ついのめり込みます[2011-07-30]
  • 41344:ありがとうございます! そう言って頂けるととても嬉しいです(´艸`) これからも頑張りますので読んでくださいね(^^ゞ ≪うるは≫[2011-07-30]

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