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悪魔の天使 (18)

[321] 暁 沙那 2011-08-07投稿
あれから三日が経った。

「何であなたがここにいるの?」
「しょうがないじゃん。叔母様の命令だよ?」
「う……。」

そう言われてはリアはなにも言えない。

ただ不機嫌そうな顔をするだけだった。

「あの子じゃ、エリーじゃ駄目なの?」

リアのその一言にレクスは眉を寄せる。

「エリーにも同じこと言われた。自分じゃ駄目なのかって。」
「返事は?」
「断った。…君ってこんな性格だっけ?」
「あら、知らなかったの?呆れて私なんかどうでも良くなってくれたかしら?」

嫌味をあえて笑顔で言う。

それを知ってか知らずかレクスはリアに余計近付いてきた。
そして髪を一房掬うと口づける。

「ううん。余計欲しくなった。」
「なっ……!」

気恥ずかしさに手を振り払おうとすると、反対にその手をとられる。

「覚えてる?」
「何を?」
「前世。」
「覚えてる訳ないでしょう?」
「…ふーん……。」

レクスはなにか意味深に相槌を打って手を離した。

座っていたベッドが軋む音がする。

それから執事が来るまで二人の間に会話はなかった。

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