がんばったで賞 152 〜寒い日…よりそう2人〜
「階段、あがれるか?」
『大丈夫』
とは言ってみたアキだが、すぐよろけてしまうので、カズヒロが助けながら、何とか上がれた。
クラスマッチ当日。
昨日の事件を感じさせない程、当たり前のように空は晴れ渡っている。
「よしっと!」
カズヒロは自分に喝を入れて、家を飛びだし、アキを迎えに行った。
「アキ!」
…いつも、大きな声で、ベタなドラマみたいだな。
一瞬、そう思ったりして。
呼ぶと、元気に2階の一室から元気なアキが出てくる。
そう、元気なアキが…ね。
いつも、俺の姿を窓から見ているのだろう。俺の口が動いたら、呼んでるって、思ってるのだろう。
でも、今はアキが出てきたのはいいが、カズヒロはすぐ2階に行って、アキをおぶっていかなくては。
その思いだけ。
叔母のアツコさんの心配そうな顔も横目に見つつ。
「カズヒロくん、よろしく。」
「分かりました。」
冷たく張り詰めた空気を掻き分けるように、学校へ向かうカズヒロ…とアキ。
「寒くないか?」
『…。』
そうだ。おぶっていると、俺は手話を使えない。
するとアキが、カズヒロがしてるマフラーをするする緩め始めた。
「ちょっとおい!…って、寒いのかなあ…。」
『大丈夫』
とは言ってみたアキだが、すぐよろけてしまうので、カズヒロが助けながら、何とか上がれた。
クラスマッチ当日。
昨日の事件を感じさせない程、当たり前のように空は晴れ渡っている。
「よしっと!」
カズヒロは自分に喝を入れて、家を飛びだし、アキを迎えに行った。
「アキ!」
…いつも、大きな声で、ベタなドラマみたいだな。
一瞬、そう思ったりして。
呼ぶと、元気に2階の一室から元気なアキが出てくる。
そう、元気なアキが…ね。
いつも、俺の姿を窓から見ているのだろう。俺の口が動いたら、呼んでるって、思ってるのだろう。
でも、今はアキが出てきたのはいいが、カズヒロはすぐ2階に行って、アキをおぶっていかなくては。
その思いだけ。
叔母のアツコさんの心配そうな顔も横目に見つつ。
「カズヒロくん、よろしく。」
「分かりました。」
冷たく張り詰めた空気を掻き分けるように、学校へ向かうカズヒロ…とアキ。
「寒くないか?」
『…。』
そうだ。おぶっていると、俺は手話を使えない。
するとアキが、カズヒロがしてるマフラーをするする緩め始めた。
「ちょっとおい!…って、寒いのかなあ…。」
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