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12歳差の恋

[326] たかやま 2012-02-04投稿
6月。梅雨まっさかりだ。

秋穂が大学生になり、3ヶ月がたった。


一人暮らしにも慣れ、そろそろバイトでもと考えている。


「秋穂、これは?駅前のカフェ週3日から。時給850円。かわいい制服だって。ここのカフェの制服、可愛くて評判なんだよ」


友人の夏美が、学食で秋穂にアルバイト雑誌を見せる。

外はどしゃぶりだ。

夏美とは入学式で知り合い、学科も一緒のために仲良くなった。

大学の近隣に実家がある夏美は、地方出身の秋穂に色々なことを教えてくれる。

ネイルやつけまつげ、ピアスなどを付け、オシャレには気を使っている印象だ。

「うーん…イマイチ。こんなの着れないよ」

秋穂は写真を見ながら言った。

どちらかというと、女の子らしい格好は苦手だ。

何となく、表より裏方で働く方が自分に合っていると思っている。


「清掃員とか、コールセンターが良いかな。」

秋穂は目星をつけた所を指さして言った。

「えー。秋穂スタイル良いし似合うと思ったのに。せっかくの女子大生が生足出さなくてどうすんの。」


夏美は自分の茶色い巻髪をくるくるさせながら言った。
ミニスカートにニーハイ。いかにも女の子らしい。


一方、秋穂はパンツスタイルだ。
流行にうといからか、田舎から出てきたオーラが隠せない。


結局、その日は条件に合ったバイトは決まらなかった。

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