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友情ごっこ

[459]  2012-03-21投稿

僕には大切な友達がいる

年上で可愛くて強くて優しくていつも傍にいてくれる親友だ
だけどその子は自分を大事にしてくれない

僕はその子のそんなところが大嫌いだった

ある日その子が苺狩りに行こうと言った
最初僕は行ってもいいと思った

だけどその子は咳をした
何回も咳をしていた
僕はその子が風邪をひいてることに気付いた

だから行かないほうがいいと言った

でもっその子はふらつく身体をおさえながら
大丈夫と言った

僕は絶対なにがなんでも行ったらいけないと言った

だけどその子はやだ絶対行くと言った

だから僕はなら勝手にすればいいよ
もう止めないからと冷たく言った

そうしたらその子は暗い顔になりどこかに走っていった

僕は引き留めなかった
引き留めても意味ないと思ったから
もう一人いた友達から追いかけないのかと聞かれた

だから僕はこう言った

最初から僕達はただの友情ごっこだった
だから別にもうどうでもいい
僕はあの子が大嫌いだ
だからあの子に「さようなら」と伝えてほしい

そうして僕はその場を去った

もうあの子に会うことはないと
別に後悔はしてない

だけどもうあの子が傍にいないと思うと
少しだけ胸が苦しくなった

もうこれで全て終わったね―

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