携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> ホラー >> 暇な神様はガキンチョ共に授業では絶対に教わらないことを優しくしかし残酷に教えてあげたそうです(後編)

暇な神様はガキンチョ共に授業では絶対に教わらないことを優しくしかし残酷に教えてあげたそうです(後編)

[1036] 有間 総二 2012-04-04投稿
私は中に入れなかった

怖かったから


だから私は入らなかった

入れなかった

「コックリさん、コックリさん」

男子の指が置かれた10円玉はちっとも動かない

……やっぱりコックリさんなんて


そう思った時だった

「おぉ!」

男子がざわめき、私は俯いていた頭を上げた

「ぼ、く、は、コ、ッ、ク、リ、さ、ん」

男子の1人が10円玉のなぞる文字を読む


「か、み、さ、ま、だ」

本当に神様なんだ……

「誰も動かしてねぇだろうな!?」

「動かしてないよ!」

「僕もだ!」

「オイラもでやんす!」

…………

男子が興奮気味にコックリさんを続けようとするが、10円玉は止まらなかった


※以後10円玉がなぞった文字は『』で表します

『君達は神の僕を呼び出すという侮辱をしました。制裁します』


!?

どういうこと?

制裁って……何?


「お、おい!誰が動かしてんだよ!」

「誰も動かしてないよ!」

「指離せ!」

「離れないでやんす!」

男子の緊張の声を聞き、私も焦っていた

すると教室の天井が光り、段々と2足歩行の狐が降りてきた

「君達は自らの過ちによって誰も知らない存在になる」

「どういうことだ!」

「今言ったよ」

コックリさんが右手を左から右に振ると、男子は皆……消えた

最初からいなかったかのように


私が恐怖で尻餅をついていると

「出てきなよ」


バレてた

「4人をどうしたの?」

教室に入り、恐る恐る尋ねた

「消した、もう誰も覚えてないよ」

「私は消さないの?それに覚えてるよ?」

「君は親に感謝だね」

そう言ってコックリさんは消えた


翌日、全て現実であることを知った

呆然としていると、津古窪君がニコニコしながら近づいてきて、机の上に昨日のコックリさんの紙を置くと「裏」と言い、立ち去った

裏を見るとこう書いてあった


つこくぼりく→りくつこくぼ
きえだにゆま
どっちも逆から


彼は消え、私以外に誰も覚えてない

しかし確かに私は彼に教わった


神様は割と近くにいる

感想

感想はありません。

「有間 総二」の携帯小説

ホラーの新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス