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大正☆モノクロス〜紅の鞘〜

[434] 大家ヒロト 2012-04-19投稿



それは……とても晴天で、雲ひとつ無い日の事だった。


「はぁ〜……。今日も客はいないかぁ………」


私、刹那はいつもの様に店番をしていた。

ガラガラな店内、錆びたガラクタの刀ばかり集まる店内は少し埃っぽい。


私は重い体を起こし、

「掃除でもするかぁ」

と、箒を取りに倉まで足を運ぶ。


倉に着くと、予想以上に埃っていた。


「はぁ…これは箒を探してる場合じゃないわね〜」

まず私は箒を見つけるため、埃にまみれた倉を綺麗にしていく。


お気に入りの袴はすっかり汚れたけど、後で洗えばなんとかなるだろう。


そう刹那は自分に言い聞かせた。


刹那はどこの誰よりもさっぱりとした性格の持ち主だった。


何かに情熱を注いだ事もなければ。

注がれた事も


無い。


彼女、刹那にとってはそれが【当たり前】なのだから。




「結構綺麗になったかな」


刹那は動かしっぱなしの体を休めるため、地べたにそのまま腰をおろした。


カラン……



「………んっ?」


刹那が座った途端、何かに当たった。

刹那は自分の座ったところを見る。


すると………





「刀?」


一本の紅い鞘がついた刀がそこにはあった。

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