携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> コメディ >> 嗚呼!のど自慢

嗚呼!のど自慢

[1230]  2012-06-01投稿
七三頭に蝶ネクタイ
うさん臭い司会者

「さぁっ!、歌いきったら百万円!次の挑戦者は――っ!」

「山形県米沢市からお越しの山田健造さんです!」

みごとにハゲあがった頭にねじりハチマキ
はっぴを着て登場する山田健造52歳


司会者「それでは山田さん、歌っていただける曲はなんでしょうか?」

健造「……」

うつむいたまま黙り込む健造

何も語らない山田健造に困惑している司会者

重い口を開く健造

「ひっ..光KENJIの...光kENJIのガラスの10人!」

「ぶ――――っ!」

テレビで様子を観ていた健造の妻洋子

飲んでいたお茶を噴き出す

凍りつく場内にイントロが流れる

健造は着ていたはっぴを脱ぎ捨てる

「おぉ―っ!」

どよめく観客

白いタンクトップに青い短パンが現われる

白いハイソックスが生々しい

イントロに合わせ躍りだす健造

飛び散る汗

透ける乳首

短パンから片玉をチラつかせ軽やかにステップ!

困惑している洋子
湯飲みを持つ手が震えている

「あなた?..サブちゃんは?」


小さい頃からジャミーズに憧れていた健造

歌い出す健造
「流星の星屑を〜〜」

演歌で鍛えたこぶし

張りのある声

ブレない音程



澄んだ瞳

信じられないといった表情で、ひとり、またひとりと立ち上がる審査員達
スタンディングオベーション


歌も終盤

健造「君だけにぃ――――っ!」

側転をかまし最後のキメポーズに入る健造

《歌いきったか?!》
と誰もが思った瞬間

「ブチッ!!」


短パンのゴムが切れる


落ちる短パン


「ぶぶぁっ!」
煎餅を吐き出す洋子




「カァ―――――――ンコン.」


乾いた鐘の音が響き渡った。

感想

感想はありません。

「真」の携帯小説

コメディの新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス