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屋根の上 6

[734] をん 2012-07-28投稿


「仄原御也は有名だったんだな」


僕の報告を聞いた春樹は、開口一番こう言った。




図書室にて。
昼下がりの微睡みの中、自堕落に僕らは向かいあって座っていた。


カラダをだらりと机に預け溶けるように、
揺らめくように。
惰性を貪っていた。



「まあね。盲目なんて、そうそう滅多にあるもんじゃないし。まあ君の方も結構有名だけどね」

欠伸混じりで応える。


「そのわりには、大した情報はねーのな」

伸びをしながら春樹が言う。


「うるさい。自分で動け」


ってもう寝てるし..。




ため息をこぼす。


こりゃ無理かもね。


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