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朝顔

[391] 比呂 2012-08-17投稿
はじめまして、今日から主に当季の俳句を投稿させていただきたいと思います。
まだ、俳句を始めて1年足らずの初心者ですので稚拙な点はご容赦下さい。その代わりと言ってはなんですが自分の思いのたけを字余り字足らずありますが、ほぼ十七音のリズミカルな俳句にして皆様にお届けしていきたいと思います。
若輩者ですが、よろしくお願いいたします。


朝顔や子は眠さうに目を擦り

屋上のペンキ剥がれて流れ星

露草に浮き世の恋を重ねけり

露落ちるすべり台かな池の端

恋焦がれ月の都に落ちるかな

けふもまた和菓子を食べて薄の夜

頭上から鈴虫の音の響くやう

力尽き鮭のごとくなりにけり

日傾きなほも残る暑さかな

鹿の里けふも雄叫び聞こへけり

疲れたる体ものいふ秋思かな

実のなれる木から聞こゆる秋の声

稲雀飯を盛ってはまた立ちて

鉦叩夜道演奏金いらぬ

鰯雲天空の漁盛んなり

少年や白粉花のパラシュート

友達の家訪ぬるや梨ジュース

母ちゃんとケンカの後は赤とんぼ

蕩尽の者にも響く鈴虫や

豊頬の美人画映へり秋の暮

秋の風赤白の旗壇之浦

芋深く根の太きこと衆の知れり

山葡萄鳥立ち待ちて番かな

白桃や散々食ひて下ぶくれ

夜深く月ただそっと天高く

生姜から洒落の出でたる仕方なし

菊の香で菩薩もはっと気づくかな

日蓮の教へに南瓜口開く

秋茄子やもらひて嬉し詩浮かべ

桐一葉人の目見ずに落ちにけり

いづくにも秋の蝉鳴く合唱や

旅一人残暑は厳し風吹かぬ

鶏頭や王様ならぬ佇まひ

白肌に映れることの残暑かな

鹿は啼き我は星見て泣くのかな

返事待つやうな思ひの渡り鳥

何処其処と謂はず潜みて草じらみ

鵙鳴けば善見城に届きけり

少年の姿木槿の影にあり

水澄みて女人天人喜ばむ

鬼灯を照らして往ける闇夜かな

苛立ちを止めたし瓢くびれけむ

蜩の声無き今宵焼豚や

幹太き木の懐に秋の蝉

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