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芙蓉の間

[324] 比呂 2012-08-19投稿
椋鳥の夕暮れ時の飛行かな



蓑虫や笑ふことなる濡れ鼠



移り気な我に似たるや酔芙蓉



左手に闘志の燃ゆる唐辛子



自然薯の生涯語る長さかな



我のみを尊しとせるきりぎりす



働けど削られる身の夜長かな



地に降りて形となれる露の玉



世捨て人何を思ふて蔦つかむ



道端の二三歩ごとの蓼の花






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