携帯小説!(スマートフォン版)

[418] 比呂 2012-08-25投稿
四方八方からいろいろな色をした声が聞こえてくる

その声は僕の内側から来るものなのだろうか
それとも、外側から来るものなのだろうか


ある声は生きていることを楽しむ声

ある声は生きていることが苦しいという声

ある声はなんで私は

なんで僕は

死んでしまったのかと悔いる声


しかし、どこにいても

どこを歩いていようとも

あぁ、死んでよかった
と死に対して満足する声は聞こえなかった


それどころか、死を無念だと思っている声が多かった


自ら望む

望むまいとやはり死に直面したもの

すでに死んでしまった人も

ありし日の自分がいかに輝いていたか

それが螢のように儚い光だとしても

その光がすべてだった
それが自分そのものであったと


確かに聞こえる

その声は聞こえる

今日も

この宇宙で

この世界で


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