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「君の場所へ(後半)完」

[657] 美穂 2012-09-22投稿
するとある日、彼女がいきなり意識を取り戻した

弱々しい手で俺の手をギュウっと握った

俺「やっと…目を醒ましてくれたんだね。良かった」

俺はポタポタと涙を流しながら強く握り返した

私「…あの…ね」

俺「なんだ?」

私「…貴方に…出会えて…本当に……良かった…」

俺「やめてくれ!そんな最後みたいな言葉!聞きたくない!」

そういうと彼女は握る手に力を入れ言った

私「いま…ま…で…あ…りが…と…ぅ」

聞きたくなかった…言葉

俺「………そんなに」

彼女の手を強く握り大声で叫んだ

俺「なんでそんなに笑顔なんだよ!!!」

そう彼女はニコっと最高の笑顔だった

…そして笑顔が消え静かになり

ピッ…ピッ…ッ…ピーー

一番聞きたくなかった音が部屋に響き渡った

俺は人生でもっとも大切な人を失った

きっと彼女は俺に心配かけないように…無理したんだ

本当は怖くて怖くて
仕方なかったはずなんだ

まだまだしたいこと
やりたいこと

いろいろあったはず

俺「お前の分まで生きるから…だから、俺が死んだら…天国で…お前の…傍にいさせてくれ…」

俺は泣きながら空に向かって言った

天国にいる彼女に届くように

そして彼女を失ってから俺は辛くなったり

どうしょうもなく寂しくなったりすると

届くハズのない君への手紙を書いた

書いてる最中に何度
涙で紙が濡れ
字がにじみ
グシャグシャになったのだろう

君が傍にいてくれないと

俺はこんなにも弱い人間なんだ

情けない!

それでも約束は守り俺は生き続けた

数年後、君への手紙も何千通になっていた

ヨボヨボになろうと
シャーペンをとり
君に手紙を書いた

最後はシャーペンさえ握れなく弱ってしまった

…俺は死ぬまで彼女以外誰も愛さなかった

そして死ぬ前に言った言葉は

俺「…やっと…やっと…おまえに…あえる…」

彼は最高の笑顔で亡くなったと言う

彼が書いた彼女への手紙は全部、彼のお墓に埋めることになった

数年間、想い
書き続けた手紙を

今、君に渡しに行くから受け取ってくれな

感想

  • 42236:この物語を書いた「美穂」です。一つ間違いを訂正します (数年)× (数十年)○ [2012-09-22]

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