こっくりさんなんて
夕日がさしこむ神社の縁側。
少女《長澤ヒカリ》はゆっくりと十円玉に指先をのせる。
「こっくりさん、こっくりさん。私の恋は実りますか?」
すると、十円玉が勝手に動き出し【いいえ】の文字の上で止まる。
「そんなぁ……また【いいえ】なんて…」
ヒカリは認めざるをえなかった。なんせこっくりさんを五回もして、その五回全てに【いいえ】と答えられたのだから。
「こっくりさん、どうして【はい】って言ってくれないの?私に怨みでもあるの…?
答えて……こっくりさんっ!」
『なら、答えてあげよう………お嬢さん』
背後からエコーの様な声が聞こえた。
「誰?!」
とっさに振り返ると学ランを着た美青年が微笑んでいるではないか。
「誰って……貴方が呼んだのでしょうに」
「違っ…!私、君の名前をまず知らないし。呼んでなんていな………っ!……まさか………まさか君がこ、こっくりさん…………………だったりして…?」
すると、青年はニコッと微笑み。
『御名答♪』
と目を細めた。
少女《長澤ヒカリ》はゆっくりと十円玉に指先をのせる。
「こっくりさん、こっくりさん。私の恋は実りますか?」
すると、十円玉が勝手に動き出し【いいえ】の文字の上で止まる。
「そんなぁ……また【いいえ】なんて…」
ヒカリは認めざるをえなかった。なんせこっくりさんを五回もして、その五回全てに【いいえ】と答えられたのだから。
「こっくりさん、どうして【はい】って言ってくれないの?私に怨みでもあるの…?
答えて……こっくりさんっ!」
『なら、答えてあげよう………お嬢さん』
背後からエコーの様な声が聞こえた。
「誰?!」
とっさに振り返ると学ランを着た美青年が微笑んでいるではないか。
「誰って……貴方が呼んだのでしょうに」
「違っ…!私、君の名前をまず知らないし。呼んでなんていな………っ!……まさか………まさか君がこ、こっくりさん…………………だったりして…?」
すると、青年はニコッと微笑み。
『御名答♪』
と目を細めた。
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