携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> 恋愛 >> 廊下からの君2

廊下からの君2

[390] 砂糖 2012-10-12投稿


夏休みになった。

俺は部活もしていないので文化祭の準備以外学校にも行かない。


行ったところで会えるなんてこともなく終わった。



―文化祭前日

劇をやるクラスなんかはチラシを配って宣伝。

お化け屋敷をやる俺らのクラスは
最終確認程度のことしかやることもなく暇。

(あ〜暇。そういえば先輩のクラス何やるんだ)

「なあなあ旬。先輩って何やるんだ?」
思わず吹いた。


そんな時

「こんにちは〜」
「え、ここまだ入っちゃだめでしょ」
「もう入っちゃったからしょうがない」
「2年生ごめんなさいっ」

声の主は久しぶりに見る愛しい人


「え〜とっ3の1と3の2です」
「1日目の1時から体育館ステージで『美女と野獣』やります」
「見に来てくださ〜い」
「じゃあチラシ配るんで見てください」


一人一人に丁寧に配ってく先輩方。

「はい」
「ありがとうございます」
「絶対来てね」
「先輩が失敗するとこ見に行きます」
「失敗しないからっお化け屋敷も2日目か3日目に行く」
「びびっても知りませんよ」
「びびりませんから〜」


遠くで楽しそうに話す"君"

すぐに分かった。
"君"はそいつが好きなんだ。

「じゃあ見に来てね。勇くんっ」

"勇くん"
そう呼ばれたのはクラスメイトの野田勇樹
たしか金井と同じ部活


「先輩『美女と野獣』やるんだってな」

急に話しかけられて驚いた

「なんだ中島か」
「なんだってなんだよ。絶対見に行くよな」
「なんでお前が楽しそうなんだよ」
「いいじゃん〜先輩出るのか?」
「さ〜チラシ見たら?」
「主要の人以外顔載ってなくてわかんないんだよ」
「ほんとだ。まあ見ればわかるさ」



文化祭当日
午前から俺らのお化け屋敷は大盛況
(12時…1時からか行けるか?)

「おいっ旬」
「なんだよ」
「そろそろ行くぞ」
「早いだろ」
「ばかっ3年の文系は毎年クオリティー高いから席取るの大変なんだよ」
「は?」
「1番前で見ようぜ」
「は?」


「じゃ、俺と旬抜けるんで」

他のお化けに文句を言われながら体育館へ


さすがに1時間前で前のクラスも終わっていない
「早すぎただろっ」
「まあまあ。」



1時間待ったかいもあり1番前しかもど真ん中
「おっ始まるぞ」

楽しそうな中島

(こいつお化け抜けたかっただけなんじゃ…)




「先輩出てきたぞ」



「きゃ〜素敵」
「かっこいいわ」
「あのたくましい腕がたまんないっ」

"君"は街の英雄に憧れる町娘。

いつもは胸ぐらいの髪を下ろしているが
今日は3人でおそろいの左に髪を寄せたゆる巻き

(かわいいなあ)

"君"の出番は前半に終わったがおもしろかったので最後まで

「最後まで見ていただきありがとうございましたっ。キャスト紹介させていただきますっ」

「野獣役〜…」

「町娘、小川雪」
左の人がおじぎする
「佐々木真紀子」
真ん中の人がおじぎする

(先輩は最後か…)

「宮野夏希」
"君"おじぎする

(夏希先輩か…)




「や〜やっぱりよかったな」
「すごかったな」
「宮野夏希っていうんだな」
「やっと知れたな」
「いや〜長かった」
「お前何もしてないだろ」
「お前もなっ」


そう。何もしてない。
これからが大切だ。


感想

感想はありません。

「砂糖」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス