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12時には寝る。

[526] ごはんライス 2014-05-24投稿
朝早いから12時には寝る。それまで書いて読む。



踏切の前に立つ。アルバイトはあまりに低所得、あまりに重労働。もういやになってしまった。女にもふられた。オレがアルバイトだからだ。
神様の声が聞こえる。
「お前はプロ作家になるんじゃなかったのか。死んだらなれないぞ」
「もうムリです。疲れました」
「なにい」
「さようなら神様。今まで励ましてくれてThank you」
「ま、待てい!」
電車が来た。
誰かが腕を引っ張る。
「梨花ちゃん……」
勤務先の塾の生徒であった。
「先生プロ作家になるんでしょ?死んだらなれないよ」
「いいんだ。先生疲れたよ。あきらめた」
「先生のバカ!」
梨花ちゃんがビンタする。梨花ちゃんはポロポロ涙を流している。
「梨花、先生のこと先生のこと」
「それ以上言うな。援助交際に発展してしまう」
梨花ちゃんにハンカチを渡す。
「ありがとう」
「いや。こっちこそありがとう」
見つめ合う。
「先生。もう死なないって約束してくれる?」
「うん。約束する」
「絶対にプロ作家になる?」
「うん。なる」
キスしそうな雰囲気である。ヤバい。キスなんかすれば、あれがああなって、これがこうなって、逮捕されてしまう!
オレは梨花ちゃんを突き飛ばして、逃げた。
「先生のバカあ!」
オレは走って走って書斎にたどり着く。
「ようし」
書いて書いて書きまくる。読んで読んで読みまくる。
野良犬が不気味に吠える。明日は晴れかな雨かな。どっちでもいい。ひたすら進む。
「梨花ちゃん……」
オレは顔を叩く。
「オレの恋人は小説や!オレの恋人は小説や!オレの恋人は小説や!」

神様は梨花ちゃんに負けたのでふてくされている。困った神様だなあ。


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