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屋根なんかない

[514] ごはんライス 2014-06-06投稿
 空を飛ぶ。どこまでも飛ぶ。オレはヘリコプターを運転している。
 といってもまだローンを支払えていない。オレはアルバイトである。アルバイトは低賃金なのである。早くプロ作家になりたいなあと思う。
 家の屋上にヘリコプターをとめた。
 書斎に入り、小説を書き始める。
 梨花ちゃんから電話がある。
「先生。因数分解がわかんないよ〜」
 オレは丁寧に説明する。正直、家でまでアルバイトの続きをしたくないが、生徒かわいさについしてしまう。やれやれ。
「ああなるほどわかった。ありがとう先生」
「まあ地道にやりゃあ、できるってことよ」
「先生お礼に○○してあげようか。五万で」
「お断り!」
「先生のけちい。梨花ほしいハンドバッグがあるのにい」
 アルバイトが五万も支払ったら生活してけない。
 しばらく書き進めたが、なかなか上手くいかない。
 気分転換にヘリコプターに乗った。空をどんどん飛んでいく。屋根なんかない。どこまでも空。
 ヘリコプターを買ってよかったなあ。いろいろやなことが忘れられる。気分爽快である!





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