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アドリブルース

[552] ごはんライス 2014-06-09投稿
 李花ちゃんは、先生にコーラをおごってもらった。
「先生。ありがとう。李花、勉強がんばるよ」
「うん」
 自販機から校舎に戻る。
 李花ちゃんは、数学が苦手である。因数分解とかよくわからない。
「先生も中学の頃は数学が苦手だったよ」
「ええっスラスラ教えてるじゃん」
「数学を受講する生徒が多いからね。いやでも教えるのが上手くなる。それに苦手だったからこそ、生徒の気持ちがわかるというかね。歴史なんか、中学の頃得意だったから、逆に教えるのが苦手なんだよ」
「へ〜そういうもんか〜」
「だから李花ちゃんもがんばればできるようになるよ」
「うん!李花がんばる!」
 李花ちゃんは、実は先生に恋をしていた。だから、先生に誉められたくて、一生懸命勉強してるというのもある。
 もちろん、先生はそんなこと知らない。
 李花ちゃんは、家で勉強してたら、先生のことばかり考えてしまい、集中できない。
 庭に出て、竹刀で素振りをする。
「先生!先生!先生!」
 李花ちゃんは剣道部なのである。
 野良犬が不気味に吠えた。

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