携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> 恋愛 >> 踏切ブルース

踏切ブルース

[715] ごはんライス 2014-06-17投稿
 踏切の前に立って、電車を待ってる。もう飛び込んでしまおうと。アルバイトは長期化するし、小説は停滞してるし、女にふられるし、ろくなことない。生きるのがいやになっちまった。軽いうつである。
 どこからか、神様の声が聞こえる。
「お前はプロ作家になるんじゃなかったのか。死んでる場合かバカ」
「でももう疲れちゃったんす」
 電車が来る。
「神様さようなら」
「バカ!」
 その時。
 誰かが腕を強く引っ張る。
「???」
 電車がすごいスピードで通りすぎる。
 振り向くと、勤務先の塾の生徒がいた。
「梨花ちゃん」
「先生死んじゃやだよ」
 梨花ちゃんがわんわん泣く。
「梨花ちゃん泣かないで」
「梨花、先生を元気にさせてあげる」
 なぜか、梨花ちゃんとホテルに行った。
「梨花ちゃん」
「先生」
 警官がドアを思い切り蹴飛ばして中に入った。
「逮捕する」
「ひー」
「なんでー」
 梨花ちゃんが手錠をかけられた。
「なんでー」
「大人を誘惑する悪いちびっこめ」
「理不尽ー」
 梨花ちゃんはパトカーに乗せられた。
「先生助けてー」
「刑務所はつらいだろうけど、がんばるんだぞ」
「ふえーん」
「手紙書くよ」
「先生のバカ!おたんちん!」
 パトカーは走り出した。
「さてと」
 オレは書斎に戻り、小説を書き始めた。梨花ちゃんの分もがんばらなくちゃ。
 野良犬が不気味に吠えてる。


感想

感想はありません。

「ごはんライス」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス