携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> SF >> 〜Stliker〜 哀編 (163)

〜Stliker〜 哀編 (163)

[559] 焼き魚 2018-10-12投稿
連邦公国軍統括指令府正面防壁外側。

シェイル・パトリックと彼女の操るストライカー“バロンドール”は単身で敵の大群の突破を試みていた。

これらは巨大で且つ、昆虫とも動物とも取れない様々な姿をしたグルドの大群である。

統括指令府の周辺はそのような異形の生物たちで足の踏み場もないほどに埋め尽くされていた。

これは地上だけでなく指令府上空にも無数も飛行生物が飛来し太陽を覆い尽くさんばかりのありさまであった。

バロンドールはエネルギーフィールドを展開し、迫り来る大群の中を歩き、かき分けながら進んでいた。

「畜生!敵の圧力が強すぎて飛び立てないのさ!」

シェイルは体を数回激しく前後させて苛立ちを顕にした。

「今は耐えろ。進めば必ず隙間は現れる。」

狭いコックピットにはもう一人、峰崎龍雅が体をくの字に折り曲げシート後方にへばりついていた。

「そもそも何であんたを連れて行くことになったのさ!!地上部隊と合流するはずだったんだろ?アタシはタクシーじゃないのさ!!」

シェイルは龍雅をまくし立てようとしたが前方から目を離すわけにはいかなかった。

「バロンドールの航空能力をもってすれば扶桑に近づくのは造作もないはずだ。俺は空から直接乗り込む。」

龍雅の背中には降下用のパラシュートが準備されている。

「ったく!それ最初から作戦無視だよね?あんたが中で暴れている間に外から攻撃する予定だったのさ!!」

シェイルは攻撃に備え、前方をひたすら見つめている。

龍雅は時計を確認しながらシェイルに伝えた。

「よし、まもなくポイントA5に基地からの集中砲火が来る。攻撃終了後の隙を見て一気に高度10000mまで上昇しろ。」

次の瞬間、バロンドールの数十メートル先にて味方による援護射撃が開始された。

バロンドールの周囲は敵の軍勢と圧力によりほぼ暗闇状態であったがこの攻撃にて一筋の小さな光が差し込んできた。

「行くよ!!龍雅!!しっかり掴まってるのさ!!」

バロンドールは一筋の光めがけて、バーニアを展開し、一気に加速した。

感想

感想はありません。

「焼き魚」の携帯小説

SFの新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス