君から降る雪?
街は土砂降りで、ザーザーと雨音が、終電列車内に響き渡る。季節は冬で電車の窓は曇り、電車を降りて改札口に切符を通し、傘をさして帰ろうとしたら…君がいた…今にも泣き出しそうな、困った顔をした君がいた。俺は自分の傘を君に差し出し雨の中を走った。走っている途中雨が雪へと変わった。それが葵との出会いだった。次の日、また会える事を期待して雪の積もる道を急ぎ足で歩いた。君は俺の傘を持って、切符売場の前に立っていたね。目が合った瞬間、何かに引き付けられるかの様に、俺達は抱きしめ合った。君の体は冬の寒さで凍えていた。何時間俺を待っていたんだろう?そんな事を思いながら、ただ愛しくて…切なくて…更に強く抱きしめた。それから手をつないで電車に乗り込んだ。「海が見たい…」君がそっと俺に呟いたから。海を見て君はあんまりにも幸せそうな顔で「キレイ」って言うから可愛くて、キスをしたのは1月13日。そこから俺達は始まった。葵と始まった。「恵介君…」始めて俺の名前を呼んでくれたのは付き合って1ヶ月過ぎてからだったね。高校には進学しなかった事打ち明けてくれたね。2ヵ月3ヵ月、半年、11ヵ月あっという間に過ぎていった。キス以上は何もないかったけど、俺の中で葵の存在は止められない程どんどん大きくなっていた。1年記念日。去年と同様、雪が積もっていた。待ち合わせは出会った駅、そして二人で海へ行く約束をした。5分早くついた駅の切符売場前。携帯を見ると葵からの電話「風邪ひいたみたいだから今日は行けない。ごめんね。」ショックだった。風邪でも熱が出ても俺だったら絶対行けないなんて言わない。葵にとってはそれ程重要な事じゃなかったんだ。電話を切って呆然とする俺の前に高校のクラスメート植野千景が現れた。席が前後で、たまに喋る程度。「何やってんの?」「彼女待ってた」「ふーん。こないの?」「風邪ひいたからこれないって」「じゃ〜遊ぼ」ただ寂しくて誘われるまま千景の家に行って彼女を抱いた。まだ、抱いた事のない葵の姿を想いながら…。千景とのセックスは半端なく気持ちよくて、正直またしたいと思った。その晩葵から電話がきた「本当にごめんね。薬飲んで治まったけど咳がひどくって…恵介君に風邪うつしてしんどい思いさせたくなかったから…本当ごめんね」今更後悔した。次の日学校に行くと千景がいた「上原恵介!おはよう」まともに顔が見れない…
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