「そのお礼として私はささやかながらに貴方にお茶を振る舞う」 「うん」 「それは何かおかしいことで...
「荷物持ちありがとうございました。とりあえずそれはこちらに」 「んあ?はいはい。」 間抜け...
俺が想像していた以上に中は教会らしかった。 礼拝堂……でいいのだろうかこの部屋は。公園で見かけ...
教会だった。 何が、と言われれば彼女の家……らしい。 歩き始めて1時間。行き着く所は神の...
「見ず知らずの赤の他人の荷物持ちとは、奇特な方ですねあなたは。」 二人並んで歩き始めて10分ほど経...
謎子さんの言わんとすることが俺にはすぐわかった。 「袋がやぶれたか何かして落としたと?」 「...
謎子さんは暫くして泣き止んだ。 嗚咽が聞こえなくなると顔面を押し付けるように涙と鼻水を俺のよれた...
衝突することは必至だった。 「んぎゅ」 「うきゃ」 人影は肩口から俺の腹部にしがみつくよう...
立ち並ぶ銀杏の木の葉がアーケードのように木陰をつくり、直射日光を防いでくれている。無いよりましだが暑...
「ありがとう」のたった一言。そこに誠の心が在るのなら、それを発する側も受けとる側もとても幸福なことだ...