いつも言葉だけが空回りする。 口からでた感情は、いつだって驚くほど滑らかに飛び出していく。まるで...
私は、待っている。 いつか私を目覚めさせてくれる誰かを。 私を不幸にする全てから守ってくれる王子...
ゆるり、ゆるりと。 天蓋から垂れている紗幕が揺れていた。 天井にあるファンからの微風に...
徹底的に無機な残骸と、荒野に次ぐ荒野。 七色を内包してなお交じりあわず、冠された暗雲の天蓋。 そ...
目をつぶれば、どしゃ降りの雨。 その最中には、ずぶ濡れになった君の姿。 君の体は震えていた。...
毎夜の丑三つ時、私の意識を目覚ましのアラームの如く目覚めさせるのは、遠くからうっすらと聞こえる車や...
「ねぇ、好きってどういうことだと思う? 」 「どしたの急に。変なもんでも食った? 」 ...
かつてその痛みは、理解してはいても、共感には程遠かった。 いくど経験しても、堪え難く慣れる...
幸いなことかどうか、僕はまだ世間でオジサンと扱われない年齢なのだけれど、最近どうも他人に説教をした...
これは、確認なのだけれど、純粋さは幻想だ。 「自分は汚れている」「自分は不純だ」と感じてし...