「…おい、なんで俺はお前と二人きりでこんなことをしているんだ?」 隣で低く唸るように言ったの...
手渡された資料を紗綾はただじっと見ていた。 「さゃ…」 「黙って火葉くん。」 紗綾に声を...
放課後、指令が入ったことを若菜たちに知らせるために火葉は資料室に向かっていた。 「前回も...
風の強い屋上のドアを開く。 案の定、楓はそこにいた。 「かーえでくんっ」 紗綾が呼ぶ...
「若ちゃーん、楓くんはぁ?」 紗綾が口を尖らせてぶぅたれる。 「さあね、屋上にでもいるんじ...
イタイ、イタイ 心が酷く痛む夜 一日の出来事が走馬灯のように駆け抜けて硝子の破...
【不知火】こと早稲田が仲間になって一週間。 資料室には新たな仲間が加わっていた。 「ね...
「…よくあんな嘘、堂々とつけるよな。」 呆れた声で早稲田が言った。 「そうね、でも緋狩なら...
しばらく無言が続いた後、怯えたような弱々しい声が届いた。 「た、助けて… 僕、あれは、事故...
「この中か?」 風にざわめく竹藪を前に早稲田が言った。 「ああ。 ターゲットの特徴は…」...