「泣くなよ・・・、泣くな。」 淳は少し、はにかんで、私の掌に触れ、弱い力で握った―\r 「だ...
茉莉子は、明日また病院に来ると言い、一旦、自宅へ戻った―\r 淳の両親が、主治医や病院に交渉し...
私は、淳に悟らぬ様、そのコピー用紙を元のファイルに入れ、鞄のチャックを閉めた。 淳は、たま...
私の手は、小刻みに震えていた―\r 震える右手を、左手で握り締めながら、その透明なファイルから...
淳の傍らに、しゃがみ込んで居る私の背後に、人の気配がした―\r 「香里ちゃん・・・?」 ...
「淳さん・・・。しっかりして、ね、淳さん・・・。」 病室の外から、中を覗くと、淳の彼女は、殆...
「あっちゃんが・・・。ヘタレな訳・・・、無いよ!!私が・・・、悪いの。あっちゃんに、その事を話した...
婚約指輪―\r 静かな、私への淳からのプロポーズだった。 「サイズ・・・、ぴった...
「淳さん、苦しそう・・・。」 七星は、涙を流しながらそう言った。 従業員も、七星も、ヘ...
「淳さん!!!!」 ICUの扉の前の廊下に、七星の叫ぶ声が響き渡っていた。 「あっちゃ...