これが最後の質問だ。そう心に決めて、美香は重い口を開いた。 「……リリィ、殺したいほど叔母さんが...
この光もあの光もあなたや私を慰めるためにあるのなら もう光を恐れるようなことはしなくていいよ...
「あ……、」 ありがとう、と言うべきなんだろう。美香は王子のお陰で左腕を失わずに済んだのだ。しか...
美香が腹を押さえて体を丸めると、メガーテはその肩を踏みつけた。メガーテは可笑しそうな表情で、美香が...
「なっ…!」 震える手で切れた頬に触れ、指先に付着した赤い液体を見て、メガーテは髪を逆立たせた。...
「あ、あの……!」 情けないほど震えた声しか出てこない。美香は懸命に説明しようとしたのだが――自...
「……その叔母さんっていうのはどこにいるの?」 珍しく不機嫌な様子の王子が聞くと、リリィはハッと...
(それにしても、これはどういうお話なのかしらね…。) 美香が考えあぐねている間に、王子は女の子の...
「君がここから出たいなら、連れ出してあげてもいいけどねえ。だけど、君は何か大事なものをなくすことに...
林の中も野原と変わらず、さんさんと日の光が降り注いでいて美しかった。時折風にざわめく木の葉が、光を...