ジョンとの思い出といえば、一番はじめに思い出すのがギターを弾いている姿やギターを教えてもらった事だ...
その後、ジョンは(なんて呼べばいいかと聞くと、こう呼んでくれと言われそれから俺も村の人達も"奴"の...
「まあそんなこったろうと思ったがの」と老人は独り言のように呟いた。「こやつは一体何者なんじゃろう?...
今日はいつにもまして暑いなぁ、と、老人はおれが出した麦茶を美味しそうに飲んで言った。"奴"はしばら...
しばらくして"奴"はおれの家の居間にいた。なぜそうなったのかと聞かれたら、"奴"がそう望んだからと...
"奴"が弾くブルースは村中の人々をまるで砂糖に群がる蟻のように吸い寄せた。腰の曲がった老人から生ま...
"奴"は嬉しそうに、千切れそうなほど激しく腕を振り返してきた。おれは短くなった煙草を一回口へ戻し、...
師匠となる"奴"が初めて此処に姿を現したのは、青葉の香り漂う初夏の事だった。 6月にしては気...
ギターを手にして早30年。近頃になって、ようやく自分の思い通りのものが弾けるようになってきた。こん...
寒かった。からだの芯からキンキンに冷えた。自分の感覚では夏に駅の売店で売られている冷凍ミカンぐらい...