1-3 悲しき蒼。 私は走って多哀の後を追いかけた。 校内なら充分に追いつける。 筈...
1-2 悲しき蒼 『多哀,お前は何者だ。』 私は朝登校するなり, 一人読書する多...
『アオイ、そら。』 私, 下内反実(かないそらみ)の通う高校はクラス替えがない。 ...
8出愛 冬。 平太と椿の死んだ場所には何事もなかったかのように, 太陽の光が差し込ん...
7-6 心路つ 力の抜けて行く椿を,抄司郎はしばらく抱いていた。 歪む視界には, お...
7-5 心路つ 『どうした,手も足も出ないか。』 余裕の平太は言った。 抄司郎は...
7-4 心路つ 『抄司郎‥,』 平太はそんな抄司郎の姿を見て,一瞬申し訳ないと言う...
7-3 心路つ 『その時の私の命令はこうでした。親子共々斬れ。だが抄司郎は盲目だった当時...
7-1 心路つ 長い夜が明けた。 抄司郎は朝の光で目を覚ました。 隣には椿がまだ小さ...
6 椿へ 椿。 お前がこの文を読んでいる頃には, 父はもうこの世には居ないだろう。 ...