――19時50分。 2人の間にはパスタ皿とフォークが当たる音しかなかった。 酒も飲んで...
「私ね、桜木くんに言ったの。何でそんなことを急に言うん?って。」 「見てる目が違う。って。で...
貴更は、一呼吸置いてから、またタバコに火を点けた。 「で、気になることって?」 「実は...
その頃、椎名林檎が大好きだった貴更はエンドレスで『本能』を聴いていた。 ハンドルを握る手でリ...
桜木に事の真相を聞きたかったが、バイトの上がりまで時間がなく、自主残業はできないなぁと貴更は品出し...
「え?俺が楽しそうにしてたら何か問題でもあるん?」 「有り過ぎやろ。バカ正直で鈍感で…。」 ...
「ちょっとね…。メル友ができたって、前に言ってたやん?あれからな、写真が送られて来てとうとう昨日電...
「あー、まだ風呂入ってへんし、そろそろヤバイかなー。」 「ごめんねー、つい色々話しちゃって。...
「あのさぁ、そっちは雪とか降ってる?」 とか?何やそれ。槍でも降ってんのかね?と多少笑いを堪...
「え〜っと、010の9…」とブツブツ言いながらKISARAはあゆみのケータイ番号を押していた。 ...