石塚シンジは、レーススタート地点のドライブインに着いて、駐車場全体を歩いて周りを観察していた。大体...
「良いんですか?遼一さん。彼女、人だかりの方に行きましたよ」美穂は言った。ホントは、桃子が居なくな...
「良かったね。良い変化だと思う。吉原さんのセリフじゃないけど、自分の殻に閉じ籠っていても変化はない...
「カンちゃん、何を突然言い出すの?遼一さんの服のセンスの話?」桃子が、キャハハと声に出して笑った。...
「あはは、遼一さんと一緒なら、I峠もIトンネルも全然怖くな〜い!」吉原桃子は、とたんに機嫌が良くな...
「カンちゃんの質問に答えると吉原さんの質問の答えになる」遼一が言った。 「文学と武道って、正...
「えっ?遼一さん、お祓いとか出来るの…?」桃子がタメグチで聞いた。 「うん。出来るよ。吉原さ...
「三時間前には、スタート地点に着けると思う。」 遼一が美穂と桃子に向かって言った。 「ちょ...
駐車場に来て遼一は言った。「二人とも運転は?」 「ワタシは出来ます。時々運転します」美穂は答...
結局、遼一は二人の容姿については何も触れなかった。一言くらいお世辞でもいいから、ほめるべきだろう。...