そのとたん、急にももちゃんの目から涙が溢れだしました。ももちゃんは、もうひとくち、もうひとくちと泣...
お父さんは、汗をいっぱいかいて大きな穴を掘っています。お父さんは、庭に池を作っているのでした。 ...
ももちゃんは、まるでアイスとケーキのどちらが好き?と聞かれているかのように、まるい目をくるくるさせ...
「春」というものは、美しく暖かいものでしょうか? いいえ、そんな日ばかりとは限りません。時には、...
ありは、きりぎりすのヴァイオリンを聴きながら、懸命に働いていた若き日を思い出し、目尻に涙を浮かべ...
きりぎりすは、話を聞いてすぐにありの元へ駆け付けた。右手にヴァイオリンを持ち、もう片方の手は杖を...
それから長い長い年月が過ぎた。いくつもの冬を越して来たことだろう。ありもきりぎりすも、すっかり年...
おそるおそるドアを開けると、そこには熱にうなされぐったりと横たわったきりぎりすの姿があった。 ...
「君は、そんな暮らしをしていて、それで満足なのかい?たったひとりで孤独に暮らし、寂しくはないのかい...
そんなきりぎりすのヴァイオリンは、朝から晩まで草原に鳴り響いていた。それを喜ぶ者もいれば、不愉快...