彦星はその老医の気配に気づき、後ろを振り向いた 「象さん先生」 「おぉ、待っておったぞ ...
日の出前静けさのうち秋の山 朝顔に心の深さ教はれり 久遠より成就したれり...
どこから入ればいいか彦星は織姫に訊いていると、背後からひょろ長い翳が現れた やはり、この者も...
いつも、自分の頭の中から考えを搾りだすようにして創作をやっています 上手くいくか 上手く...
四方八方からいろいろな色をした声が聞こえてくる その声は僕の内側から来るものなのだろうか そ...
音至極頭めぐりて轡虫 蟋蟀の庭や明るき音照らす きりぎりす蓄へさへも果て...
「えぇ、勿論」 織姫は確信に満ちた表情で言った 二重瞼の大きな目に、端麗な佇まいはやはり美し...
鳥ばかり途方にくれる案山子かな 北になる北の大地の木の実かな 一日の爽や...
「さっきは私の病気のことは話しても無駄なようなことを言ったけれど、一応参考までに話しても差し支えない...
愛聴盤いつの間にやら鳥威し 蟷螂の人生を観る黒き点 鈴虫の美しき夜の彩ら...