目的地を目指して 坂を登り 橋を渡り でも閉まってた 少しがっかり 何のために行ったのか...
雨音が私の部屋に訪れ 私は窓を開けた 昨日とは違う 不思議な香りが流れている 土に...
結局私は刑事の期待した答えとは大幅にズレた言葉ばかりを発した。「自分が、虫だと思ったんです」「殺し...
外は霧雨だった。急に心臓が高鳴り、ふわりとした感覚になった。私は自分が自分である感覚さえ、一瞬見失...
彼は手を伸ばし、吸っていた煙草を灰皿に押し付けた。「なぜ?」彼は怪訝そうな表情のまま横目でこちらの...
「ああ、もう終わる」彼は私の腹に熱い物を落とすと、その体温とは正反対の冷たさで即座に煙草を吸い始め...
鉄塔の下だ。藪に覆われかけた山道の一方は山中へと続き、もう一方は高圧電線の巨大な鉄塔の下の、開けた...
「なぜ?」という言葉にカッとなったんです。私がそう答えると、予想通りの答えが返って来なかったからか...
この曲を聴くと あの頃を思い出す 悲しいと思っていたのに 今想えば瑞々しい思い出 たった七...
柔らかな波に揉まれ 遠い海岸線を見ていた ラクダの姿をして 小さな岩が今日は 光の中丸く見...