空が1年生になって、3ヶ月が過ぎ、夏休みに入ろうとしていた。 空は、海人の帰りを待ってい...
「ところで矢口さんは、この町に住んで、長いんですか?」 富子は、純子が何を聞こうとしているか...
同じ頃、純子も色々と考え事をしていた。 新年度が始まると、いつも同じ事を考える。 同じク...
次の日、石原妙子が早織を連れてやって来た。 海人が空に「早織と遊んでおいで」と言うと、2人は...
入学式の後、担任の大空純子は、職員室で子供たちの名簿に、目を通していた。 純子はこの春に、隣...
入学式の日の朝、3人は居間に飾ってある、菜緒の写真に手を合わせた。 海人が言った。 「お...
涙涙の、感動的な卒園式の噂は、直ぐにひろまった。 石原妙子は、早織を連れて海人の家を訪ねた。...
「ピッタリだな、空!すごく似合ってるよ」 「うん。本当にこれを着ても良いの?卒園式も良いの?...
「へえ〜、ずいぶん可愛いらしい服じゃないか?それに、おニューと変わらないじゃん!」 「そりゃ...
「いくら親友同士でも、菜緒ちゃんが亡くなった今は、そうは行かないの!」 「分かったよ。でも、...