みどもはこれより四里ほど西にある池に棲むザリガニである。いや、棲んでいたと申すべきか、もう戻れる...
しかし、よくよく見るとその池は水深が浅く幅も狭いので水に浸からなくても 油断仕切って水面近くを泳...
あやしげだなんて これは酷いおっしゃりよう。 二の蛙は水掻きを掲げてのけ反ると、せっかく...
あわあわがたがた という形容があてはまるほど 蛙たちは色を失って震え、口から泡を吹きかね...
おお、なるほど素晴らしい! ときに一の蛙よ。 何かね、二の蛙よ。 実は西に広...
風が運ぶにおいに気を配りながらも子猫は一路 麓の町を目指しておりました。 雀の話によると、な...
ああ憎たらしい捕食者め!次会ったなら必ずこの嘴であのキラキラした瞳をつついてやる! 父母...
子猫の鋭い一喝に身震いし羽をばたつかせた母雀は、これ以上この若い捕食者の機嫌を損ねてはならぬと急...
は、母上! あのふかふかの指の間からにゅっと出る木登りなどして丹念に研がれた細い三日月の...
さて、竹内さんと暮らすことになった子猫は、昼は竹内さんと竹林へ出かけて 竹内さんが竹を採るのをじ...