空が夕焼けから闇に変わり、病室が暗くなっても、龍一は電気もつけずに、ただベッドの上で上半身を起こし...
母は龍一に何度も質問したが、龍一は何も答えなかった。そして半ばあきらめかけたとき、龍一はやっと口を...
「シケた面してんなぁ。」 (アキラ・・・) 「誰かが困るってんなら、俺はやるぜ。」 ...
咲坂は後ろを振り向いた。両膝を地面につき、右腕を押さえ、うつむいた頭から血を流している龍一がそこに...
楓が兵士達を睨み付けてる時、麻里達3人はようやく門の所に着いた。その頃にはもう彩香達3人は死んでい...
門から見て左の塀の上に人影が3つある……。 「またか…」 門の方に近い塀の上に座っている1人の...
「うわああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 龍一は意味もなく奇声を張り上げた。 「グルァァァァァ...
不意に、生ぬるい液体が額を流れた。視界はぼやけ、目がうつろになる。 龍一は頭にも傷を負っていた。...
もう一つの白い巨体が浮かび上がり、恐怖は二倍となって現れた。 「ヒュー・・ヒュー・・ヒュー・・」...
兵士は2人の同意の声を聞くと、母の身体を操り、銃の引き金を引かせた。 一発目は彩香の額に…二発目...