―――誰かの手に握られている。 ……この香水はTKのか。 でも握られている手は小さい。 「嫌...
これはあくまでも¨二人¨の物語だ。 傍観者は絶対に必要ない。 TKとサル坊が名前を棄てた場...
割れたブランデーの瓶の破片を掃除しながら母親は膝を丸め座っている子供に言った。 「あんたちょ...
「料理長がいなくなったら俺ら行き倒れだな」 TKはリボンが出かけたのを見計らって起きてきた。...
「なんで赤くなるイコール、リボンなの?」 リゾットの残りを朝飯に、リボンがサル坊に尋ねた。 ...
それから、まとめていた髪を解いて制服に着替えた。 「…どう?実里…。」 「ブ…アーハハハハ...
そのまま無理矢理、実里の部屋に連れ込まれた。 「じゃーん!!!こ・れ♪」 実里が特大の笑顔...
お気に入りの古着屋で買ったアジアン風の赤いワンピースに、茶色のウエスタンブーツ。それなりに『こだわ...
それは“愛”でした。 ひと目で恋に落ちた。いわゆるビビビというやつだった。 初めて直感的に恋...
「君に手紙を渡したあと、私は実家(九州)に行ったの。しっかりと気持ちの整理をつけたかったから静かな...