「ただ、ユーリちゃんを驚かせたくてさ…。」 彼はにこやかに笑う。 ただ、驚かせたい…。 ...
あの落ちていたTシャツの持ち主は…あの人。 そして…直子か洋子かわからない…。 (どう...
「オヤジが、自分で自分の居る場所を教えてくれたんだ」 2人は、父親に向かって、手を合わせ...
揺れはそれほどでもなかったが、地鳴りはしばらく続いた。 すると、2人の足元の雪が、ドボド...
どうやら、雪渓の厚さは3mで、その下は空洞の様だ。 矢口は、更にポールを押し込んだ。 ...
「地図に、自信が無かったから、来なかったんだよ、あいつは!」 野崎は、吐き捨てるように言...
翌朝。 日差しが窓を通して、部屋に降り注ぐ。 その光はベッドの上に横たわるユーリを...
「お客様のおかけになった電話番号は電波の届かない場所にあるか電源が入っていない為かかりません」 ...
矢口の父親が事故に遭った後は、斉藤が中心に作業を進めて、地図が完成したのだった。 「オヤ...
尾根から100mも下っただろうか? 矢口は手に持っているポールを、スルスルと伸ばした。 ...