軋んだ髪 荒れた肌 …こんなんじゃない なりたかった私 もう思い出せない ...
愛聴盤いつの間にやら鳥威し 蟷螂の人生を観る黒き点 鈴虫の美しき夜の彩ら...
約束の場所で眺むる天の川 生死流転回転寿司の鰯かな 孝にして己を磨く相撲...
啄木鳥の講釈聴くや今時分 朝霧や草の匂ひと牛の声 秋の蚊や叩きて床の赤く...
うつりゆく 景色とともに 風薫る...
貴方を想う時 この気持ちはまだまだ底の尽きないマグマのようだと どこかで自惚れていました まさ...
秋の夜の祖父の話とアイスティー 色鳥の一羽も二羽も物悲し 枝豆のけふも籠に揺...
祖母の里朧気ながら蕎麦の花 すってんもころりんもある蟋蟀や 泣いてゐる子...
法師蝉煩からむがかまひませむ 何々をこれはこうせと法師蝉 ハングルよ絡み...
法師蝉筆はどこぞと子規の声 バイク屋の前で吟ずる法師蝉 衰へを知らぬが前...