啓吾は勢いよく晶の懐に入り込んで拳を晶の顎に向かって突き上げた。拳は晶の顎に当たったように見えたが、晶は間一髪で体を後ろにそって地面に手を付いた。そして、晶は足を縮めて腕をばねにして縮めた両足を啓吾の腹を目掛けて突き出した。それを啓吾は横に飛んで避けた。そして、起き上がった晶は言った。
「中々やるね。啓吾君」
「うるせぇな・・・」
啓吾は晶を睨んだ。そして、右腕を後ろに引いて力を込めた。
ゴウッ!!!!
啓吾はラピッド・フィストを放った。それは、勢いよく晶の方に向かって行った。
「!」
晶はそれを避けずにただ立っていた。そして、晶の体は煙に包まれてその中でゴスッと音がした。啓吾は何か手ごたえを感じた。
「なん・・・だと・・・」
煙が晴れてきて晶の姿が見えた。晶は無傷で立っている。それもそのはず。晶は村人を操って盾にしたのだから。