あのねェ。
あたしが、世界中の人間全部殺しても、おにーさんだけは助けてあげる。
おにーさんが働くあのデパァトに爆殺テロ仕掛けるときもおにーさんだけはシェルターにかくまったげるよ。
往来のど真ン中で銃乱射するときもおにーさんには完全防弾装備。
おにーさんだけは助けたげるよ。
―何故ってねェ
それはねェ、
うふふ。
この世には、嫌いなもんの数の方が多いでしょう、
好きなものより。
あたしはおにーさんが、何より何より好きだからさ。
ビィ玉よりおにーさんの瞳が
リカちゃん人形の手足の感触よりおにーさんの指のが
おにーさんの髪が
この世で一番におにーさんが好きだからさ、大事だからさぁ。
あたしの嫌いなの全部消しちまって、おにーさんだけ。
好きなものとだけの世界をつくるの。アハハ。
ねぇおにーさんどうでしょう?
そのうちお返事聞かして
あたしにはおにーさんだけだから
例え世界を壊すことが出来なくても、一緒にいてね。