ついていた。「秋には早いぞぉ?まだ梅雨時なんだから」と呑気に岩見沢はいった。やっと頭に響いていた鐘の音も消えて我にかえる島牧。「‥また負けた?」ガックシと肩を落とす。「だいたいあんた勝たことないんだから、ケンカしちゃダメよん☆」と肩まであるつややかなコゲ茶色の髪を二つに結んだ目がクリッとしたぱっちり二重のスカートをはいた女の子がその痛ましい姿をみて言った。「おかまに言われたくね?!だいたいなんでお前、掃除やらねぇんだよ。男のくせに。だいたい女どもも女どもだ、こいつオカマなのに力仕事や雑用頼まないんだよ」