Jumpin' Five 29

曽根菜由美  2006-12-05投稿
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(これ…いいかも。)
ふと、その五重奏群の中から取り出したのは、私のオリジナル曲ではなかった。ベートーヴェン作曲〈トルコ行進曲〉を打楽器アンサンブル用に編曲したものである。たしか、高校生の頃、ほんのアソピで作ってみたものである。でも、後半には、ティンパニで細かい旋律を刻むなど、当時にしては結構凝っている。
(鍵盤、3人か…。)
最高で、鍵盤を3人必要とする。だいたい2人で足りるが、部分的に3人になる。さらえばできる程度の人がいればいいのだが、何を心配しているのかというと、岩田さん、富山くん。この二人は、まっっったく鍵盤ができない。
(畑中さん、できるかな…。)
畑中さんとは、あまりいっしょに演奏したことがないので、彼は何が得意か不得意か良くわからない。たしか定演で鍵盤やったことがあったようだったけど…。
(ま、いいや、やってみよう!)
強気な考えになった。そういえば、いつしか打楽器アンサンブルの高校の部のコンテストで、チャイコフスキーの〈くるみ割り人形〉のアレンジがグランプリをとった記憶がある。アレンジものもインパクトがあって良いのだ。
 ちなみに、このベートーヴェンの〈トルコ行進曲〉は、現在、うちのバンドでも次の本番のために練習している。ちょうどいいかもしれない。練習する余地はたくさんある。強弱のつけ方、それから強弱に左右されないリズムの一定さ。そしてテンポを上げても崩れないリズムの安定感。鍵盤楽器の驚異的なテクニック。
 この曲を用意して、次の土曜日の岩田邸での練習に備えた。

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