ダーク・ロード

チルコポルト  2006-12-05投稿
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死んだ…。
周りに飛び散る血に僕は染まっていて足下にはさっきまで戦っていた奴が血まみれで倒れている。
折れていた右手の痛みゎもうない━━━
勝った…。僕は勝ったんだ。

あの日から今日まで頑張ったかいがあった。
家族。友達。仲間。全てを捨ててここまで来たんだ。そして僕は勝った。








 空は青くて海は青いはず…だけどこの街はどこかおかしいそれはこの街の住民みんな思っているはずだ。空は霞かかった茶色海は濃い緑なのだ。なぜかなんて分からないただ分かるならやっぱりこの街がおかしいということ。
 僕はこの街で飲食店を営むオックス夫婦と一緒に暮らして10年になる。両親は僕が1歳の時消えた…だからそんな記憶はないし僕はオックス夫婦を本当の親だと思える。血の繋がりなんて関係ない周りにはよくかわいそうになんて言われるけど僕はちっともかわいそうな人間じゃないよ。僕はオックス夫婦と居れて幸せなんだから…。


「ドートル。どこにいるの」
僕を呼ぶ。
「ママここに居るよ。裏口さぁ」
ママの声に答える…。

僕はオックス夫婦の事をおばさんやおじさんなんて言わない。
オックス夫婦も僕を本当の子のように扱ってくれる。もう二人は本当のママ・パパさ。

「ドートル。あなたまた学校を途中で抜け出したらしいじゃない。隣のキュービアさんが言ってたわ」
 キュービアとは近所では大の噂好きで…なぜかなんでも知ってるおばさんだ。
「ちょっとお腹が痛かったんだ…それに…」
「おだまり。あなたいつもそう言ってどうせまたフレットと喧嘩でもしたんでしよ」
ママはいつも僕の話なんて聞かなくてもすぐに理由を見抜くんだ…。
「今回はフレットが悪いんだ。あいつ今日も僕の下駄箱に虫の死体を入れてたんだ僕が怒るのも分かるでしょ?」
僕は本当のコトを言った。
フレットとは年長からの仲だけど僕たちの間にはいたずらや喧嘩が耐えなかった。だがフレットとは何でも話せるし本当にいい奴だ。
「だからって喧嘩して学校を抜け出すの?そんなのいけないわ。明日先生にちゃんとあやりなさいよ」
ママは僕をきつく叱りつけキッチンへと消えいった。
「喧嘩だけなら僕だって帰らないよ…」
僕は裏口にあるイスに座り今日も一人頬に伝わる涙を感じた。

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