わーん」
「チキショー!」
鈴木の意識からは、お客さんの声がどんどん遠ざかっていった……。
「嘘だろ、スズさん。そんなの、いくら酒の席だからって……」
僕は鈴木のおっさんに酒を注いだ。
忙しい居酒屋の十時過ぎくらい。みんな、ガヤガヤ楽しそう。隣の座席では、誰かの送別会だろうか。「みんなー、小川先生押さえて。早く、早く」「うぉーやめてくれぇ。うぉわぁ」ムリヤリ飲まされてた。先生ってことは、みんなガッコの先生なのかな? しかし、キレイな先生多いなぁ。生徒になりてえ。ただ、女の人って酔うと怖ぇなあ。