人の心なんて誰にも解らない。
友達が何を考えているのか…
先生にどう思われているのか…
あの人にとって私はどんな存在なのか…
自分が誰をどう思っているのかさえ解らなくなってしまう。
女子高生。
それは私にしてみれば、あこがれのようなものだった。
憧れの制服・校舎・部活のマネージャー・そして恋。
入学してからの日々はとても充実していた。新しい友達と登校しお弁当を食べ、先生のあだ名を考え、部活の先輩とおしゃべりをする。
そんな毎日が楽しかった。でもただひとつ……。
どうしても≪恋愛≫ができなかった。
４月に入学した私も気付けば夏休みを忙しく過ごす女子高生だ。
マネージャーとは実に厄介な部員だ。無意味に汗をかき、焼けて、扱き使われる。
しかし私は運良く優しい先輩に恵まれていた。
そして…。この長い夏休みが私のあこがれを満たす季節になった。
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