「グガァアァァ!!」
邪悪な紅い眼をした化け物は唸り声をあげて誠に襲いかかった。
ヒュン!!
バキバキ…
間一髪で誠は化け物の右フックをかわした。しかし拳は壁を破壊し辺りに埃が舞う。
『嘘だろ、何て馬鹿力なんだ・・・』
更に今度は鋭い爪で誠に切りかかる。
ガアァァァアァァン!!
刀で爪を受け止めた。同時振動が体に伝わる。
『やばい、力が強すぎる。このままじやもたない。』
誠は剣道をやっていたがその腕も全く効果がなかった。
力が強いそして早い。攻撃の隙を化け物は全く与えさせない。防戦一方だ。
『やばい・・・強すぎる。でもなんだか少し遅くなってきたなぁ。』
へばってきたのか化け物の動きは鈍くなってきた。 『よし!!これな闘える。攻撃ができる。』
誠は一度間合を取り、中段に構えた。そして、
「ヤァアァァ!!」
ズショ!!
腹を紅い線が走り血飛沫が飛ぶ。
『やった!!』
しかし、化け物はまだ立っている。 『浅かったのか?なら』
グサァ!!
立ち尽くしている化け物の胸に刀を付き刺した。
『これで・・・終わったな。』
そう思って刀を抜いた。しかしまだ倒れない。そして信じられない事に傷口が見る見るうちに治癒していく。
「何だよ・・・コイツ・・・嘘だろ・・・」
そして唖然として隙だらけの誠を邪悪な爪が捕らえた。
ズシャアァアァ!!!