学校までは約15分位かかる。
こんな風に2人で並んで歩くことは久しぶりの事で何だか緊張してしまう。
そんな私をよそに、しゅんいちは何だか嬉しそうだった。
「何さっきからニコニコしてんの?」
緊張からか半笑いで聞いてみた。
「俺、今日から先輩達と同じ練習メニューなんだ☆俺入れて1年でも4人しかいねーんだぜ!!」
「ちょっとぉ、自慢??…・・でも凄いじゃん☆おめでとぉ。笑」
「まぁー、俺にはサッカーしかないからなぁ。笑」
「しゅんの頭が悪いのはヘディングのしすぎだからじゃない??」
「そぉかもな」とお互い冗談を言い合いながら学校の前の曲がり角に差し掛かった。
その時、車道側を歩いていた私の前に猛スピードのトラックが曲がり切れずに白線をはみ出して向かってきた。
「・・・・・・。」
私はこの2・3秒の間に何が起こったのか分からない。
でも、確かに私は今しゅんいちに後ろから抱きしめられている。
全ての事に驚いた私は心臓の高鳴りと比例するように体が小刻みに震えた。
「おい!!大丈夫か?!!!」
しゅんいちの声も震えていた。