あなたはサンタクロースを信じますか？子供達は信じるだろうが大人達は信じないだろう…。しかしこの物語は実際にサンタがいる…。
みんなが冬が来たと感じ始めた頃、早朝6時32分東京発大垣行きの快速ムーンライトながらがＪＲ尾張一宮駅に到着した。そして列車の中から白い大きな袋を背負った白のスェットに赤のジャケットそして赤と白のしましま模様のニット帽を被ったヒゲを生やした青年が降りてきた。まるでサンタクロースみたいに…。青年は抜け殻のように列車が過ぎ去った後もボォーッとしていた。
しばらくして駅から出て青年はいつの間にかある橋の上にいた。青年は空が明るく始めた一宮の景色を見たら「このまま生きてもどうせ意味がない…」と思い、自殺をしようとした。橋の下には電車が通っている。足を震えながら意を決した青年は飛び下りた。「やっぱ死にたくない！」そう思った瞬間奇跡が起きた。なんと身体が止まり宙に浮いた。時間が止まった？……しかし後ろから電車がやってくる。何故なら何故か自分でロープを身体と橋に結んでいたから浮いたのではなく吊り下げたのである。そうこうしているうちに電車が迫ってくる。「助けてぇぇぇぇ！！」と生涯で一番デカい声で叫んだ瞬間奇跡が起きた。なんとロープが吊り上げられ電車ぶつからずにすんだのである。放心状態の青年は人が引っ張られているようにだんだん吊り上げられ橋の上に着いた。
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